地球が与えてくれる恵み、水の現状について考える
2017/01/05
私たち人間は地球からたくさんの恩恵を受けて生活できています。
しかし、人間は地球に対して何ができているでしょうか。
もらってばかりか、破壊、汚染を繰り返して地球に対してストレスを返しているだけです。
少なくとも与えられたものを大切に扱い、できる限りは元の状態に戻して返すようにしていかなければこの先地球は耐えられなくなるでしょう。
今回、その中でも最も大事なものの1つである「水」に関して考えてみます。
✅ 人と水の関係
普段何気なく利用している水。
蛇口をひねれば出てくる水にありがたみを感じることも少ないかもしれません。
しかし、私たち人間は水がなくては生きていけないことを忘れてはいけません。
人間の体の大部分は水から成り、生活においてもトイレ、風呂、炊事、洗濯と水が欠かせません。
現代、1人が1日に使用する生活用水は約300Lですが、この量は50年前と比べて2倍になっているのです。
主な理由は生活水準の向上でしょう。
このままいくと2030年には水の需要が供給を上回ると言われています。
ということは、必要な時に十分な水を得られない将来になってしまうということです。
トイレは毎回流せず、お風呂も毎日入れず、食器も一度に洗えない。
そんな日が来るかもしれないのです。
心配するのは生活用水だけではありません。
我々は農業や工業にも水を必要としています。
水不足による農作物の不作、値段の高騰、産業の衰退、失業。
不便を感じるだけでなく、生活(衣・食・住)全てを脅かすことになりかねません。
✅ 地球上の水の量について
水は地球の表面積の70%を占めており、地球はまさに水の惑星です。
しかし、人間が利用できる水は全体のたったの0.01%に過ぎません。
97.5%を占める海水は飲料用水や生活用水には利用できません。
残り2.5%の淡水は川、湖、氷河、地下水、大気中の水蒸気として存在しますが、人間が利用できるのはそのうちの川、湖など地表にあるごく限られた水のみだけなのです。
そしてこの水の量の割合が0.01%というわけです。
無限に存在するように感じる水は実は限られた資源なのです。
✅ 水の循環
地球上の水の量は減少しているわけではありません。
個体、液体、気体と様々な形に変化しながら地球上を一定のサイクルで循環しています。
雨が降り、川となり、海へ流れ、蒸発して、雲となる。
この繰り返しです。
我々はこの循環の中で川と海の間に入り込み水を利用してきました。
ところが技術の発達と共により多くの水、土地、エネルギーを求めて自然破壊を繰り返すことでこのサイクルのスピードや流れを少しづつ変えてしまっているのです。
✅ 水をめぐって引きおこる問題
かけがえのない水は生活に大きな影響を及ぼすことから世界各地で水をめぐる争いが起こっているのも現実です。
日本は周りを海で囲まれ山も豊富なため、水を確保するには比較的恵まれた環境です。
しかし、世界には水の確保が難しい地理環境の地域、または上流部での開発や過剰摂取で水の枯渇や汚染に苦しむ地域が存在し、水をめぐる争いがおこることもあります。
そしてこの問題に日本も間接的に影響を及ぼしていることがあります。
それは輸入です。
日本は食料品や原材料の多くを海外からの輸入に頼っています。
これらがつくられる過程には大量の水が必要とされるため、日本は世界の水を消費していることになるのです。
当たり前に水が手に入る環境に感謝するとともに、水の使い方について改めて考える必要がありそうです。