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パーマカルチャーコミュニティとは!? サイハテ村に注目。

2018/05/09

 

「地球に優しく」といったフレーズを最近よく目にすることはありませんか?

自然の恩恵を最大限に受けることに注力していく時代となりつつあり、農薬などで土地を痛めることなく、人類の恒久的持続可能な環境を作り出すためのデザイン体系であるパーマカルチャーも注目されつつあります。

今回は、パーマカルチャーについてご紹介します。

 

☑ パーマカルチャーとは?

パーマカルチャーとは、パーマネント(永久的)とアグリカルチャ-(農業)あるいはカルチャー(文化)を組み合わせた造語で、人類が永久に存在し続ける理想体系のことです。 オーストラリアのビル・モリソンとデビット・ホルムグレンによって構築されたパーマカルチャーの目的は、「地球を森で覆い尽くす」ことにあります。 古来の伝統的な農業の知恵と、現代の科学的・技術的な知識を組み合わせ、通常の自然よりも高い生産性ある生態系を作り出しながら、人間の精神や社会構造をも包括した文化をかたちづくる田舎暮らしのデザインです。

 

☑ エコビレッジとは?

エコビレッジとは、持続可能性を目標としたまちづくりや社会づくりのコンセプト、またそのコミュニティのことで、現在、様々な個性のエコビレッジが世界中に多く存在しています。

単にエコロジカルなだけではなく、その暮らしがより美しく、よりオシャレにデザインされた見本となるのがパーマカルチャーです。

 

☑ サイハテ村

日本でもその存在が注目されてきており、熊本県 宇城市宇土半島の三角(みすみ)の山頂に1万坪の敷地面積を誇るエコビレッジ、サイハテ村もそのコミュニティーの一つです。 そこには、ルールやリーダーも無く、住人の知識や経験などから、“幸せを追求した新しい暮らし”を模索し、実践している新しいコミュニティーです。

サイハテ村は、もともとこの場所でコミュニティ作りをしていた“自然の里”という団体が活動していましたが、活動停止後、2011年に多くの人が暮らし方や人生を見つめなおすきっかけになった東日本大震災後に、この場所を使って新しい生き方や文化を生み出したいと、工藤真工さんにより住人が募集されました。

その噂はSNSで瞬く間に広がり、この場所の存在を知ってからわずか3ヶ月後の2011年11月11日にサイハテ村が誕生しました。

☑ ルール・リーダー不在のコミュニティ

サイハテ村のコンセプトは、ルールもリーダーも無いという前代未聞のコミュニティです。これには多くの人が賛同しませんでしたが、工藤さんは、日本人が長い歴史の中で養ってきた調和や思いやりがあればきっと上手くいくと信じ、希望や願いも込めてこのルールもリーダーも無いコミュニティーを作ることを目標としてきました。

また、サイハテ村のコンセプトの一つに「お好きにどうぞ」がありますが、これは、自分の好き勝手に行動をして良いということではなく、自分の行動に対して大きな責任を持つこと、と認識されています。

サイハテ村では、やりたい事を受け入れてくれる土壌があり、その行為に関わる住人とのバランスを意識したコミュニケーションを促すものになっているのです。

会社組織のようなヒエラルキー型の組織ではなく、ホラクラシー的な一つの新しい社会が生み出されているのです。

 

☑ サイハテ村のパーマカルチャーデザイン

サイハテ村では、パーマカルチャーのデザインをできる限り人間社会に統合されることが進められています。

それは、パーマカルチャーは地球環境のためではなく、あくまでも人間のためのデザインによるものだからです。

サイハテ村の住人ができる範囲で少しづつデザインを描き、デザインの具現化を通して学びや経験を積んで改善を繰り返すことにより、そのデザインを自分達のものとして構築しています。

そこに暮らす人達が活性化することにより、デザインは加速度的に進化し、常に最適化され続け、また持続可能性なコミュニティになっています。

 

☑ SAIHATE Media

“SAIHATE Media”とは、サイハテ村の暮らし、つまり文化そのものを可視化させるためのインターネット媒体、いわば「コミュニティメディア」で、サイハテという文化を多くの人と共有することが目的とされています。

個性豊かなサイハテ村の住人がそれぞれの視点で暮らしっぷりや思考を文章化することで、文化が作られていく様子や村づくりのプロセスを共有しやすくされています。

http://village.saihate.com/

 

☑ 誰でもサイハテ村に宿泊できる

住人にならずとも、このパーマカルチャーに興味がある方は、ふらっとサイハテ村に泊まってみることも可能です。

素泊まりの場合、一人1泊2,000円ほどで、シャワー、洗濯機、冷蔵庫、ドライヤーなども完備されており、共同キッチンも利用することが可能です。

そこには、広く開放感のあるベッドスペース、清潔感のあるトイレ、お洒落なダイニングもあり、心地の良い空気感が味わえます。

 

☑ まとめ

パーマカルチャーの基本になる3つの要素は、自然のシステムをよく観察し、伝統的な生活の知恵を学び、現代の技術的知識を融合させることです。

村落と自然が共存し知恵や技術をベースとした永続可能なコミュニティー文化を作り上げていくパーマカルチャーは、日本でかつて当たり前にあった、人と自然が有機的かつ生産的なつながりを持った空間であり、まさに日本の伝統の見直しともいえるでしょう。

 

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