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税金って何だろう? つづき

前回、税金についてその種類等をご紹介しましたが、それらはいったいどのようなところで使われ、どのような役割を果たしているのでしょうか。
今回は、私たちの生活にかかわる税の意義や役割などについて考えてみましょう。

 

☑ そもそも、なぜ「税」が必要なの?

国や都道府県、市区町村では、私たちが健康で文化的な生活を送るために、個人ではできない様々な仕事(公共サービス等)をしています。このような「公共サービス」や「公共施設」を提供するためには、多くの費用が必要になります。その費用をみんなで出し合って負担しているのが「税金」です。
私たちが納めた税金は、国民の「健康で豊かな生活」を実現するために、国や地方公共団体が行う活動の財源となるのです。私たちは一人では生きていけません。税は、私たちが社会で生活していくための、いわば「会費」といえるでしょう。

 

☑ もしも税金がなかったら?

次のような公共サービスを受けるのにお金がかかります。
例えば、救急車が有料に なったり、医療費がすべて自己負担になることも考えられます。
その他、ごみ収集や交番が有料になるケースも有り得ます。
このように、税金がなかったら、公共サービスを受けるのにすべての費用を自分で負担しなければなりません。

 

☑ 世界の税金事情

では世界の主要国の消費税事情は、どのようになっているのでしょうか?
経済規模の大きな国の消費税について、下表にまとめました。

【世界の消費税比較】 国・税制名 消費税率(標準税率、ほか軽減税率)
カナダ(国税、州税、HST) 0%〜13%(税金の種類による)
ブラジル(商品流通サービス税) 0%〜20%(取引形態による)
インド(物品・サービス税) 0%、5%、12%、18%、28%
イギリス(付加価値税) 0%、5%、20%
イタリア(付加価値税) 0%、5%、12%、18%、22%
フランス(付加価値税) 2.1%、5.5%、10%、20%
中国(増値税) 6%、11%、17%
ドイツ(付加価値税) 7%、19%
日本(消費税) 8%
韓国(付加価値税) 10%

ちなみにアメリカでは、多くの州で売上税と使用税という税金が存在します。売上税は消費税のように製造者から消費者まで商品を購入するたびに課税されるのではなく、最終消費者が購入したときだけに課税される単段階形式となっています。
アメリカは州により売上税率が異なり、より低い売上税率の州や売上税がない州で物品を購入することにより、売上税率の高い州の店が衰退するのを防止するために使用税が設けられています。そのため、最終消費者は、所得税の確定申告時に他の売上税率の低い州で物品を購入した場合、物品を使用した州において売上税の差額を収めなければなりません。

 

☑ 世界から見て日本の消費税は何番目?

実は消費税の標準税率が世界で最も高いのはハンガリーの27%で、日本の8%は、世界で141位です。経済大国である割に、消費税率は著しく低いことがわかります。

 

☑ 日本の税金って高いの、低いの?

世界的には軽減税率を導入している国が多いことも分かります。軽減税率とは、特定の生活必需品などの物品に対して、標準税率より低い税率を課す制度のことです。
軽減税率を導入することで、より消費税の負担を公平なものにすることができると言われています。より高価なぜいたく品に高率の課税をし、必需品には軽減税率を用いることで、所得に応じた効率的な課税になるのです。
この点を踏まえると、「消費税率が世界141位の水準であるから、日本の税金は低くて暮らしやすい」という主張には疑問符が付きます。日本では一律8%の課税ですが、その商品が必需品であれば、海外では軽減された税率になっていることも多くあるのです。
それゆえ、単純に標準税率だけを比較して消費税引上げの余地が大きいと考えることは適切ではないでしょう。

 

☑ 日本の軽減税率制度の導入はいつから?

例えばノルウェーを始めとする北欧は、消費税率がいずれも25%程度と、非常に高水準です。その分、日本に比べると事業者の経費負担が重く、国全体の消費も活発化しづらいといえます。
他方、豊富な税収にもとづいて北欧諸国では社会福祉の充実化が図られています。国立大学の学費の国家負担や、条件付きで医療費を無償とするなど、国民が多くの保証を受けています。
北欧諸国では原油による貿易黒字が大きい、という財源上の違いもありますが、社会保障の充実に高率な消費税が寄与していることは、フランスなどの先進諸国を見ても示唆されるところでしょう。

 

☑ まとめ

税金がなかったら、公共サービスを受けるのにすべての費用を自分で負担しなければならず、困ります。みんなが豊かで安心して暮らしていくのに、税金はとても大切なものです。国によって経済・財政上の事情は当然異なりますが、日本の消費税率は主要国のなかでも低水準であり、将来的な軽減税率制度の導入の検討も視野に入れる時期にきているのではないでしょうか。

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