Environment mind

「お客様は神様」ではない?

2016/12/30

戦後すべてを失った日本は、今ではいつでもどこでも何でもが手に入る時代となっています。24時間営業しているコンビニエンスストアやレストラン、深夜遅くまでオープンしている雑貨屋、さらには24時を過ぎても受け付けているヘアサロンやマッサージ店など、とにかく便利な日本になりました。

 

「年中営業」と掛けられたお店の看板は、どこの地域に行っても見つけることができます。いつでもどこでも殆どのサービスが受けれる現代の日本のサービスは、海外からの観光客には大変驚かれ、利用者にとっては大変ありがたいものですが、しかし、便利になる一方でその代償は何もないのか、果たしてこの便利さは本当に皆が求めているものなのか、ということについて考えてみたいと思います。

 

✅ お客様は神様?

「お客様は神様です」といったフレーズは、誰でも耳にしたことがあるかと思います。日本のお客に対してのサービスは、世界でも群を引いているのではないでしょうか。

コンビニエンスストアでさえ店内に入るだけで頭を下げられ、ヘアサロンでもマッサージを受けれるようなエキストラサービスは、珍しくありません。

日本の企業に入社し最初に新入社員が研修で学ぶことの一つには、必ずと言っていいほど顧客、クライアントへの接客サービス対応が含まれています。

しかし、一歩日本から外へ出て海外に行くと、日本とは全く異なる光景に出くわす国もあります。それは発展途上国に限らず、欧米などの先進諸国にも当てはまります。

スーパーではどんなに長い列ができていようが店員は焦って急ぐこともなく、ましてや世間話をし出したりするのはよくあることです。百貨店やコンビニエンスストアは勿論、銀行でさえもそっけない対応をされることはよくありがちです。

「お客様が神様」とは対照的に、むしろお客が店員に腰を低くしないと接客してもらえないことさえあります。

 

 ランチタイムに家族でピクニック

日本では24時間営業のお店は少なくありませんが、国によってはお昼休み休憩が入るお店もあります。

イタリアやスペインなどの国では、お昼時間である14時~16時ころまでは殆どのお店が閉まります。レストラン、市役所、銀行ですら閉まってしまうのです。一方、昼時間に公園へ出かけると、スーツ姿のお父さんが子供と一緒にサッカーをしているほほえましい風景を平日でも見受けることができます。

昼時間にサービスを受けれないという不便さもありますが、平日の昼に家族と一緒に公園で過ごすことができる、という日本では考えられないような生活ができるのはとても魅力的です。便利なサービスの代わりに、家族と一緒に過ごせるという貴重な時間を手に入れることができるのです。

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このように、国によってサービスも様々な形態があり生活習慣も異なりますが、便利な世の中だけがいいとも限らないかもしれません。何を求めるのか、ということがキーポイントになりますが、この機会に自分が本当に求めているものは何か優先順位をつけて見直してみるのも良いかもしれません。

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