神様に呼ばれた人だけが行ける神社。それが玉置神社。
紀元前37年に崇神天皇によって建設された日本最古と言われている玉置神社は、「神様に呼ばれた人だけが行ける神社」、とも言われている神社です。
今回は、この不思議な玉置神社についてご案内します。
☑ 歴史
玉置神社は「熊野三山の奥の院」と言われ、修行の地として栄えていたこともあり、弘法大師、空海もこの地で修行を積んだと伝えられています。 また、全国唯一の悪魔祓いの神社とされ、その御札には「悪魔退散」のご神徳があり、古くは皇族の方の悪魔祓いが行われていたこともある神社です。 標高1,076mの玉置山に鎮座する玉置神社は、気温の差もあり空気がひんやりと漂い、一足踏み入れると、直ぐに「下界」とは違う空気を感じることができます。
この神社にご縁がない人は、たとえここに訪問を計画していても、突然の仕事が入ったり急病やアクシデントに見舞われたり道中カーナビが壊れたりと、様々な理由で参拝を断念せざるを得ない状況になってしまうことが多々あるそうです。
選ばれしものだけが訪れることができる神社、と言われるるのは、そのためです。 逆に、この神社にご縁のある人は、知人から誘いを受けたり玉置神社の話をよく聞いたりと何らかの導きを受けることもあるそうで、更にこの神様に気に入られると天下国家を動かすような大人物になれるという言い伝えもあるくらいパワーのある神社です。
☑ 神様が降り立つパワースポット・玉石社
本殿から杉に囲まれた山道を登っていくと、途中に周囲を垣で囲まれた三本の杉の木があり、それが「玉石社」で、まずはこちらから礼拝するのが習わしとなっています。 杉の木の根元に白い玉砂利が敷きつめられていますが、そのなかにわずかに地表に顔を出した丸い石があります。この石がご神体であり、その地中にはどれくらいの大きな石が埋まっているかわからない程の大きな石だと言われています。
置神社の基となったのが、この玉石社で、「玉置」の名称の由来になったそうです。
☑ 樹齢数千年の巨木群
玉置神社は、樹齢数千年の巨大な杉の木にに囲まれて鎮座していますが、そのなかでも高さ28m、太さも幹回り8.4mの「神代杉」といわれる樹齢約3000年の巨木があります。
玉置神社の巨杉群の中で最も巨大な杉である大杉は、目通り周囲11m、樹高は約50mもあり、まっすぐと天に伸びる杉のスケールに圧倒されます。
また、巨木のひとつに夫婦杉があり、根からふたつの幹がそれぞれ真っ直ぐに伸びている様はまるで夫婦が寄り添っているように見えることからそのように呼ばれます。目通り周囲8.3m、樹高25mとされ、厳粛な雰囲気と気迫を漂わせています。
これらの巨木は、県の天然記念物に指定されています。
☑ 三柱神社
三柱神社は稲荷社と呼ばれ、京都府の伏見稲荷にも祭られる倉稲魂神(うがのみたまのかみ)などの三柱がある摂社です。心願成就、海上安全、悪魔退散などにご利益があるそうです。 何故ここにお稲荷さんがあるのかと言う謎がありますが、稲荷信仰が盛んになる前からこの場所の地主神(じぬしのかみ)として祀られていたそうです。
☑ 白山社(乳岩)
ご祭神は菊理媛命(くくりひめのみこと)で、社はなく、巨大な岩が御神体となっています。本社は石川県の白山比咩(しらやまひめ)神社になりますが、菊理媛命は伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)のいさかいをとりなしたという言い伝えから、ものごとを聞く理に通じ、所縁を取りなす神様と言われています。
ここには清水が湧き出ていますが、この清水を飲むと母乳の出がとても良くなるという言い伝えがあり、それを求めての多くの参拝者が訪れたとも言われます。
☑ 疲労回復と縁結びに御利益あり
パワースポット「三柱神社」には厄除け、開運のご利益の他に、狂気、ノイローゼにも効果がある為、玉置神社はストレスが溜まっている人や、精神的に疲れている人におすすめです。
また、玉置神社は、出雲大社の分院で「縁結びの神様」である大国主命(オオクニヌシノミコト)を祀っていて、女優の吹石一恵さんも訪れており、彼女の柄杓が奉納されています。結婚したい人、片思いをしている人にご利益があるようです。
☑ まとめ
人間が訪れることのできる限界の聖域と呼ばれている玉置神社は、全国的にも珍しい悪魔退散というお祓いも行っているので、運が悪いと思っている人はリフレッシュしに行くのもいいかもしれません。 ただし、厳しい神様で訪れる人の気持ちを試すとも言われていますので、真剣な気持ちで参拝するのをお勧めします。ここの神様に気持ちが伝わると、大きな力で飛躍をさせてくれるそうです。